クラウドサービス上のシステム構成

~IaaS時代のインフラ設計の基本をおさえる~


目次

🧭 概要:クラウドインフラの全体像を掴む

クラウドサービス(AWS, Azure, GCPなど)の IaaS(Infrastructure as a Service) を利用することで、物理的な制約から解放され、柔軟にリソースを増減できるシステム構成が可能になります。

ここでは、IaaSの基本要素である「コンピュート・ストレージ・ネットワーク・セキュリティ」を軸に、構成要素や特徴を詳しく見ていきます。


🖥️ 1. IaaSのリソースと拡張性

✅ IaaSとは?

IaaSは、仮想マシンやネットワーク、ストレージなどのインフラ資源をオンデマンドで提供するクラウドサービス形態です。

  • 例)AWSのEC2、AzureのVirtual Machines、GCPのCompute Engine
  • 利用者はOSレベルから自由に構成可能
  • ハードウェア調達不要で、リソースの増減も即時対応可能

🔄 リソースのスケーラビリティ

  • 必要に応じてCPU/RAM/ディスク容量の変更が可能
  • 一時的な負荷増に合わせてオートスケーリングを使えば、インスタンスの増減を自動化可能

💾 2. クラウドストレージの種類と用途

🧷 一時ストレージ(エフェメラルストレージ)

特徴詳細
ライフサイクルインスタンスの停止や再起動で消える
用途一時的なキャッシュやテンポラリデータ
注意点永続性がないためデータ保管には不向き

💽 永続ストレージ(ブロックストレージ)

特徴詳細
ライフサイクルインスタンスの停止・起動後もデータを保持
AWSのEBS、AzureのManaged Disks、GCPのPersistent Disk
用途データベース、ログ、Webアプリケーションのストレージなど
バックアップスナップショット取得が可能で復元性も高い

🗂️ オブジェクトストレージ

特徴詳細
構造ファイルをオブジェクトとして管理(キーとメタ情報付き)
用途バックアップ、ログ、静的コンテンツの保存
AWS S3、Azure Blob Storage、GCP Cloud Storage
長所大容量・高可用・安価。HTTP経由でアクセス可能

🌐 3. クラウドネットワークの構成とセキュリティ

📌 IPアドレスの種別

種類説明
固定IP(Static IP)インスタンスに永続的に割り当てるIP
フローティングIP(Elastic IP)別インスタンスに動的に付け替え可能なIP

※クラウドではパブリックIPを柔軟に管理できるため、障害時の切り替えなどにも便利。


🔐 セキュリティの要:ネットワーク制御

項目説明
テナントネットワーク(VPCなど)論理的に分離された仮想ネットワーク
セキュリティグループIPやポートベースでのファイアウォール設定(インスタンス単位)
ACL(Access Control List)サブネット単位のフィルタリング設定(より低レイヤー)

🔧 設定例:

  • TCP 22番(SSH):管理者のIPだけ許可
  • TCP 80/443(Web):全世界に公開
  • TCP 3306(MySQL):アプリケーションサーバのみ許可

⚙️ 4. クラウドを支える補助技術・サービス

📁 オブジェクトストレージ(再掲)

  • 非構造データ(画像、動画、ログ)の保存に最適
  • CDN(CloudFrontなど)と組み合わせて配信にも使える

📬 メッセージングシステム(非同期処理)

サービス例説明
AWS SQS, Azure Queue Storage分散環境で処理の非同期化を可能にする
利用シーンワーカープロセスによるバックグラウンド処理、ログ収集など

📈 オートスケーラー

機能説明
スケールアウトCPUやリクエスト数に応じてインスタンス増加
スケールイン負荷が下がるとインスタンスを自動縮小
メリットリソースの最適化&コスト削減が実現可能

✅ 条件例:

  • CPU平均使用率が70%超 → 1台追加
  • リクエスト数が1000件/分 → 3台にスケールアウト

🧵 まとめ:クラウド設計の基盤を理解しよう

項目内容
リソース管理IaaSでオンデマンドなインフラ提供が可能
ストレージ選定一時・永続・オブジェクトの用途に合わせて選ぶ
ネットワーク設計固定IP/フローティングIP、セキュリティグループを適切に構成
拡張と保守オートスケーリング・メッセージング・テンプレート化による柔軟性
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