キャパシティプランニングとスケーラビリティの確保
~システムの成長に備えるインフラ設計とは~
目次
🔎 概要
サービスが成長するとアクセス数や処理量も増えます。それに伴って必要となるのが:
- キャパシティプランニング(将来に備えたリソース計画)
- スケーラビリティ(柔軟にリソースを増減できる仕組み)
この記事では、これらを実現するための考え方・設計・技術を解説します。
① キャパシティプランニングの基本
✅ 目的
- 過剰なリソース投入によるコスト増を防ぐ
- 将来の負荷増に備えて計画的な拡張を可能にする
📊 把握すべきリソース観点
| リソース種別 | 具体的な指標・ツール例 |
|---|
| CPU | 使用率、ロードアベレージ (top, sar) |
| メモリ | 空き容量、スワップ使用率 (free, vmstat) |
| ディスク | 容量、I/O速度 (iostat, df, du) |
| ネットワーク | 帯域使用率、パケット数 (iftop, nload, netstat) |
| アプリケーション | 同時接続数、処理レイテンシ、リクエスト数など |
📈 予測可能かどうかで戦略が変わる
| システムタイプ | アプローチ |
|---|
| 予測可能 | 定期的に増加する傾向に基づいて事前拡張(例:月末アクセス増) |
| 予測困難 | 現在のリソース使用をモニタリングし、状況に応じて拡張 |
② スケーラビリティの2つの方向
🏗️ スケールアップ/スケールダウン(垂直方向)
| 項目 | 内容 |
|---|
| 概要 | 1台のサーバーに搭載するリソース(CPU, RAM, Disk)を増減する |
| メリット | 設計がシンプル/アプリを修正せずに済むこともある |
| デメリット | 上限があり、障害時に全体がダウンする可能性あり |
| 対応例 | クラウドインスタンスの「サイズ変更」や物理サーバーのパーツ交換 |
🧱 スケールアウト/スケールイン(水平方向)
| 項目 | 内容 |
|---|
| 概要 | 同じ構成のサーバー(ノード)を増やしたり減らしたりする |
| メリット | 高可用性、柔軟な負荷分散、障害に強い構成が可能 |
| デメリット | 構成管理や分散処理の設計が必要(アプリも対応が必要) |
| 対応例 | WebサーバーやAPIサーバーを複数台構成し、LBで振り分け |
③ スケールアウトを支える構成のポイント
🎯 ステートレスなアーキテクチャ
| 対象 | 対策例 |
|---|
| Webアプリ | セッションを共有しない(例:RedisやDBへセッション保存) |
| DB構成 | 書き込みはMaster、読み込みはReplicaに分散(リードレプリカ) |
| ファイル | NFS、S3、分散ストレージで共有化 |
🧰 ノード増減に必要な技術
| 手段 | 内容 |
|---|
| 構成管理ツール | Ansible, Puppet, Chef:設定を自動反映 |
| 仮想マシンイメージ | VMテンプレートやAMIで新ノードを即時立ち上げ |
| クラウドオートスケーリング | AWS Auto Scaling、GCP Instance Groupなど |
🔄 トラフィック分散の手段
| 手法 | 説明 |
|---|
| ロードバランサ(LB) | リクエストを複数ノードへ自動振り分け(L4/L7) |
| DNSラウンドロビン | DNSレベルで複数IPを返し、簡易的な分散を行う |
| Anycast | 同一IPを複数拠点で持たせ、最も近いノードに接続 |
✅ まとめ:拡張性あるインフラを設計するために
| 要素 | チェックポイント |
|---|
| リソース監視 | 適切な監視設計と継続的なメトリクス収集 |
| 拡張方式 | スケールアップ/アウトの選択と併用 |
| 構成の柔軟性 | ステートレス設計、IaCの導入 |
| 分散設計 | DB、ストレージ、セッションの分散方式検討 |
| 自動化 | Auto Scaling、構成管理、イメージ活用 |
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